人気ブログランキング | 話題のタグを見る

 ただ、助けてほしい!      「負げねど飯舘」記者会見   

 ただ、助けてほしい!      「負げねど飯舘」記者会見   _a0222698_20432269.jpg

2011年8月26日「負げねど飯舘」記者会見!
           by 愛する飯舘村を還せプロジェクト「負げねど飯館!!」
                         http://space.geocities.jp/iitate0311/

飯舘の青年たちの生の声をどうぞお聞きください。
                     主催/自由報道協会http://www.news-pj.net/
★司会はおしどりマコさんとケンパルさん。                                              http://oshidori.laff.jp/
マコさんは普段から愛澤さんと携帯家族割で連絡を取り合っている友人の仲です。

愛澤  飯館の住民団体をやっている愛澤です。この間いろいろ活動をしているのですが、なかなか実情と合わない話も聴いたり、美しい村が汚れてしまった悲劇として報じられることが多いが、他の悲劇もあります。3月の空間線量が高くて、村の人も子供たちも逃げた方がいいのではという話もあったが、逃げるに逃げられない状況でした。地震直後なのでガソリンも無く、飯館に避難してきた人もいて、どうすればいいか分からなかったが、若者を中心に個人的に避難を求めていて、その後、しばらくしてから飲み仲間同士でこんなことやっていると互いの活動が分かり、それが「負げねど飯舘」の前身。今日はここへ来る前に要望書を文科省に出してきました。
佐藤 3月以降なんとか子どもを避難させたいと思って活動してきた中で、愛澤さんと知り合いました。
鈴木 私は18年前に東京から移り住んで1年間電気のない生活をしてきました。飯館村は美しい村。地震後は村の嘱託職員として働いていました。
愛澤 文科大臣・原子力賠償審査会・文科省研究開発局に要望書を出しました。健康被害についてですが、幸いにというか政府の言うように”ただちに”影響が出た人はいないので、今のところ放射線が原因で病気になった人はいません。
 ただ、将来どの程度の影響があるかは分からない。それで地震後どの程度の被曝量があったのか明らかにと言ってきたが、今となっては正確に測定する方法がありません。そのような能力のある人が何人いるのか。また、その学者は信頼することができるのか。賠償審査会では放射線の被曝による健康被害影響は賠償すべしとの指針が出ているが、賠償責任は被害者側にあるのです。現在専門家の間でも意見が分かれているのに、被害者に証明できるのか?最も5年後10年後の子どもの被曝を恐れています。ちゃんと証明できるか分からない。ただでさえ子どもの少ない村。私たちに健康影響が出るかどうかは分からないが、被曝していることは間違いない。健康影響が出た人がいる場合、他の人も心配すると思います。
 最初に動き出したのは4月30日の東電との交渉。飯館にホールボデイカウンター(以下WBC)を配置して欲しいと、やってくれるだろうと気軽に行ったが今も本社で検討中と答えがありません。全村民の2%程調べれば十分学術的な評価が出来ると思います。
 飯館は既に管理区域以上の線量になっていて、この範囲が広がった場合、誰が責任を持つのか。調べてほしいと言ったが、調べてもらえずに被曝しました。ベースになっているのは東海村JCO臨界事故(以下JCO)の時の指針。確率的影響についてもそれほど影響がないだろうという声明が出ていて、JCOも最高裁まで争っているが住民の被曝に関してはゼロ回答。判定指針を作ってほしい。そもそも審査会で作るものなのか、作るものならば、どの程度のタイムテーブルでつくるのか。仮に専門的すぎるという話ならばどこの機関でやるのか。私たちは放射性プルームの中にいたが、過去の被曝の扱いと同じような扱いになるのか。この間にチェルノブイリの時とは学術的知見が変化しているのでそのへんの扱いをどうするのかです。
 要望書にも書いてあるが、飯館の空間線量が上がったのは3月15日、文科省のモニタリングは3月20日からでこの間、何度か放射線プルームが飯館を包んでいたことが分かっている。ただこのとき、空間線量はあまり変わっていない。一番影響があったのが3月15日だが、そのときの空間線量がどのようなものだったのか、測定されていないが非常に恐ろしく考えています。
 飯館はラジウム温泉があって元々自然線量が高かったのでは?とか、飯館の500mの山にぶつかって落ちたのでは?などと言われたこともあったが、最近分かったことはそこまで放射性物質の雲は高くならない。雪や雨の雲の下に放射性物質の雲があり、それが雨や雪に付着して下に落ちてきた。飯館は霧が多い場所で、地表と海から来た空気の気温が違うから霧が出来る。その雲の中に包まれたのではないかという疑問があるので、WBCを受けさせてほしいと活動してきた。それで何が分かるのかと、どんどん調べていくと飯館の被曝がどれほど深刻か分かってきて、皆さん助けてほしい、となりました。
 ただ今からではWBCでは分からない。今からどう推定するのか悩んでいる。私達は色んな場所に対して怒ったり、悲しんだりもあるかもしれないが、今はそのような感情なはい。ただ、助けてほしい。最近では当初のそのような状況が忘れ去られているので、今回会見を開いて説明しておきたかったのです。
佐藤 今個人としては健康手帳を作って将来、何か起きた時のデータが自分の手で残せればという思いで自分の行動の記録をしている。今仮設住宅や避難所に行ってコミュニティーがばらばらになっているので、急に半年前のことを思い出せというのも無理なので、カレンダーを作り、集まって話しながら3月当初の行動を埋めていければと思っています。

(以下、数々の質問の後、愛澤さんの発言)

 私の周囲も、スーパーで福島県産の野菜を手に取りません。絶対食べないとかではありませんが、私たちはもう十分被曝してしまったと思いますので、これ以上食べたくないなというのが正直なところです。テレビでは『福島県産の野菜を食べて復興!』というのがよく出ます。わたしは、駅とか、フェアみたいなところで、検査したものがでて福島県産の野菜が安全ですよ、と売られていると思っていました。しかし、東京から来た人の話では、関東圏内のスーパーでは、ふつうに福島県産が出回っていて、とても安いですよ。という話を聞きました。実際、会津の方とかベクレルが低い野菜もあります。風評被害だと思う美味しい野菜もたくさんあります。そういうのはぜひ買って食べていただきたい。ですが、安くなっているということは、農家の人々は相当な値段で買い叩かれているということです。それでも、作った野菜が市場にでていることは、ありがたいですが。
 ただ、これを食べることが復興だとか、逆に、食べないというのは何事か、というのは、それは何か違うんじゃないのかなと思います。来ていただいて(子供がいる人は連れてこないでください)、買い付けていただくのはありがたいと思います。しかし、安くなっている野菜を食べて、それで復興だというのは違うと思います。食べる事=復興支援、食べるのが正しい。食べないのがおかしいということではないと思います。安全な有機フルーツを食べてもらおうと頑張っている人もいるので、協力してもらいたいと思います。
 「復興」とはなんでしょうか。空間線量が高いところでも、我慢して頑張って生活する事でしょうか。我慢したい人が我慢して、生活できれば復興なんですけれども、福島の人間は被害者、その被害者に特攻隊になって頑張ってくれと言われているような感じも正直受けます。頑張りたい人に頑張れるような状況をつくってください。頑張れない人には、疲れた人には、手を差し伸べて助けてほしい。
 もしかしたら、飯館へは帰れないということもあるかもしれません。みんな出て行くということになるかもしれません。そういうときに、飯館にいた子どもたちが行った先で、飯舘村出身で、それはいいところに住んでいたと。そこでがんばってくれれば、それが、復興の最低ラインじゃないかと思います。
 飯館にいたこどもたちが頑張れる状況をつくってほしい。病気にだってなりますし、事故もあります。生きている間は胸を張って、やりたいことをやれる。頑張れる。そのために支援してほしい。それが復興ということばの最低ラインと思います。
 復興ということばを使うのであれば、この問題を解決してください。問題解決を考えずに復興という言葉を使うことに僕は異論があります。復興とは何かということを考えてほしいと思います。


                                                                       (報告 長尾@地球の子ども新聞)
 動画でもご覧になれます。
http://www.ustream.tv/recorded/16879722

★地球の子ども新聞バックイシュー
126号 高濃度放射能汚染から身を守れ!(子ども福島)
127号 放射線防護の歴史と内部被曝/前編 (矢ケ崎克馬)
定価  600円(送料込み)
申し込み peco02@lapis.plala.or.jp
by earthchildhiro | 2011-08-29 20:28


折々の出来事


by earthchildhiro

カテゴリ

フォロー中のブログ

メモ帳

最新のトラックバック

ライフログ

検索

タグ

ブログパーツ

最新の記事

外部リンク

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧